2010/06/07

2007年-北国初夏の旅(追想:後編)

『最終に道北-帰還までの旅です。
<9日目>2007/7/19(Thu)
北海道の道のりも終盤になり、この日当麻から話題の「旭山動物園」を経由して、サロマ湖へ向かう。
当麻を出発して、旭山動物園へは直ぐに到着、9:30-13:30 までゆっくりと見て廻ることになっている、9:30この段階で、入園券購入の行列ができていた、流石に有名になった動物園だけに人気である。子供連れが圧倒的に多いが大人のグループがかなりいるところからここの集客年齢層はかなり広い帯域をカバーしてと感じた。園内の展示はTVでも既に紹介が多いので省略、モットーは十分に周知されている、「動物の性質に則した行動展示式」。どの飼育舎も工夫されているので、動物達もリラックスしているように見える、実際リラックスし大抵の肉食系大型哺乳類は、暑さも相まって伸びていた。この動物園では、檻という言葉があまりしっくりこない。確かにゲージはある、ゲージ越に眺めて廻るという典型的な動物園の部分もあるが、人間の導線も三次元含めて立体的に飼育舎と絡めてある所が、他の動物園と違う最大のポイントだと思った。最近の水族館ではこの方式が多い、大阪海遊館、沖縄美ら海水族館、一つの水槽を色々な方向から上下して観れる。モデルが似ている。もう一つは、地元の傷ついた鳥達を保護しその状態のままでも敢えて公開している。なるほどと納得しながら一順した。大きな展示舎がやはり注目を浴びているが、一番気に入ったのは、北海道のフクロウ類のかわいらしい表情であった。
旭山動物園の自動販売機で販売されているお茶はメーカーとタイアップしてラベルに動物園のロゴが入っている、中身は市販品と同じだが、「旭山動物園限定品」である。
旭川からサロマ湖までは一路東へ殆ど道なりに4時間程掛かった。サロマ湖での宿泊先は、「サロマ湖鶴雅リゾート」ここはサロマ湖の東端に位置した高級そうなホテルである。室内に単眼鏡が置かれている。サロマ湖にやってくる野鳥を観る為に置かれたものだろう、日も沈みかけ鷺や鷹などが観察できる。サロマ湖の西対岸に沈んで行く夕日は、その場を離れたく無くする程の魅力がある。日没までシャッターを押し続けた。ここは、サロマ湖自体にも接しており夜の照明は、湖の砂地に松明が炊かれる。食事を終え、その炎は22時には消された。するとオホーツク海の水平線いっぱいに、満点の星が現れる。夜中3時頃に起きて、長時間露光で星空を撮影してみた、同心円上に星が弧を刻む、天文雑誌のようである。
サロマ湖の近辺は、高山植物に類する寒冷地でしか観れない植物の宝庫でもある、前日に早朝のサロマ湖をガイドしてくれる「ワッカネイチャー」というツアーを申し込んでいたので、朝食前にガイドに付いて自然保護区域へ入る。ここは自由に出入りできる区域ではないらしく、策で他のエリアと仕切られていた。サロマ湖自体が今は海と繋がっているが、昔は、海と湖を細い陸地が隔てていた。その細い地区だけに保護もしやすいのだと思う。植物の名前や性質などガイドが説明してくれたが、残念ながらもう思い出せない。小さな花々は画像データとなって記録されてるので、時間があれば調べてみようと思いながら、3年間放置している、勿体ない。そんな中の一枚の写真データ「鷹」の画像が、今の私のアイコンになっている。
走行距離189km 平均燃費29.6km/L
<10日目>2007/7/20(Fri)
 サロマ湖から一気に小樽へ移動する。稚内や釧路へも行って見たかったが、時間と資金が不足していた。小樽では、カミさん意向でガラス細工を調達することになっている。高速道路を使えば、想定していた時間より速めに到着した。小樽には、寿司屋なのに鶏の唐揚げが有名な「なると」という寿司屋がある。依然TVで見た事があったので、昼食に食べてみる事にした。唐揚げと行っても、鶏半身を丸揚げにしたものに巻き寿司のセットで出てくる。「デカ!」だがとても美味しくアッと言う間に胃袋に収まった、軟骨一つ残さずすべて頂きました。カミさんがガラス細工を物色している間、昨日の夜更かしと早朝ツアーから睡眠が足りていないので、宿泊先のベットに横になった。多分、起こされて、寝ぼけたまま夕飯に行った様なのだが疲れが溜まって居たらしい。画像データも無い、自宅用に小樽ワインが増えているが記憶が薄い、記憶自体がVTRをカットされた様に「無い」とも言える。小樽は最長の休憩地点となった。
走行距離361km 平均燃費24.2km/L
<11日目>2007/7/21(Sat)
 小樽から函館に戻る。天気も回復しているので、函館山にのぼり函館山からの日没と夜景を観る予定である。たっぷり充電したので、快調に南下し宿泊先にチェックインする。市内の中心部なので、函館山行きのバスで移動した。宿の人の話しでは、週末に自家用車で行くと大変な渋滞に合うらしい。駐車場に入れずUターンという結果もあるとの事なので、バスを使う方が良い。出発した時間が少し遅かったので日没前には間に合わなかったが、宵の街明かりから夜景へ変わる丁度良い時間に到着した。しかし到着した時点では、雲がかかりぼんやりとしか有名な夜景はみれない。ここは粘り強く待つしかないと決めた。しかし凄い人の数である、展望デッキは満員電車のようだ。諦めて帰る人、続々と上ってくる人が入れ替わり、徐々に展望デッキの先端に押されて行く、30分程待った時、雲が晴れ始めた。どよめきが起る「ワァー」、宝石箱のような函館の街が浮かび上がる。函館湾側にはナイトクルーズ船と思われる飾りの付いた船舶がゆっくりと移動している。函館空港側には、沢山の漁り火が見える、イカ釣り漁船のようだ、強烈な光が海の上に整然と並んでいる。日本三大夜景の2つ目を制覇した。
走行距離246km 平均燃費30.0km/L
<12日目>2007/7/22(Sun)
北海道とは今日でお別れである、この日は曇り少し夜の間に小雨が降ったようだ、市場の道が濡れている。函館の朝市で北海道最後の海鮮丼を朝食にして、函館港へ向かう。乗船する船は、来た時と同じ「ばにあ号」だった。乗船も2度目ともなれば手順も解ってスムーズである。9:30に出航し北海道を後にする。昨日上った函館山を背に青森港まで約4時間、この航海時は少し揺れがあった。カミさんは出航して間もなく船酔いになったらしい、殆ど動かなくなった。少し到着が遅れ13:45到着。青森に到着すると天気も良くなり、時折晴れ間も見える。さあこれから埼玉の自宅まで、ガソリンを満タンにして、東北自動車道を一気に南下する。東北自動車道は、青森-岩手間に少し秋田を通る。ここに一つだけPAがあり、一回目の休憩。比内地鶏のラーメンで遅めの昼食をとり岩手、宮城のSAの計3回の休憩を入れることになっている。走行距離を最も長く感じたのは福島県であった。ここでも休憩を入れれば良かったのかもしれない。この時、この車で一日に走行した最長記録は、未だに破られていない。埼玉の自宅に到着したのは、22時を少し過ぎた頃であった。事故もなく無事帰宅できた事に、感謝。旅の全行程が終了した。
走行距離685km 平均燃費23.1km/L

全移動距離3,726km。しかし北海道全域をカバーした訳ではない。飛行機+レンタカーの方が多分安上がりかもしれないが、車とフェリーという旅も味が有ってとても良いものであった。特に北海道という広大な大地では、自分の車で移動できる事で得られる自由度や開放感は、何者にも代え難い所がある。リタイヤした人が良くキャンピングカーを購入する話しを聞くが何となく分かるような気がする。この旅では北海道を十の字に廻ったが機会があればソーラーカーの旅の様に外周というのも有りかも知れない。』

以上、2007年の北国初夏の旅、追想でした。

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